血糖値を下げるには
糖尿病の治療では、次の指標を適正な範囲にコントロールすることが目標になります。
・血糖値
・HbA1c
・標準体重
・体脂肪率
・必要摂取カロリー量(食事療法)
・必要消費エネルギー量(運動療法)



もちろん糖尿病を進行させる危険因子(高血圧、高脂血症、肥満、ストレス、タバコ、悪性活性酸素)をいかに除去するかも重要な課題です。 糖尿病は、血糖コントロールが上手くいっていれば、合併症の進行を抑えたりすることができます。 血糖コントロールで大切なのが食事と運動です。 症状によっては、薬やインスリン注射によらず、食事と運動療法で治療を進めることになります。 また、薬による治療やインスリン注射を行っている患者さんにとっても、食事と運動療法は欠かせません。 食事と運動療法が血糖コントロールに役立つのは、それによって肥満が解消されるからです。 肥満は糖尿病の重大な要因で、肥満が解消されることによって、血糖値が下がってくることが多いのです。 肥満が糖尿病の原因になるのは、肥満細胞からインスリンの効きを悪くする阻害物質が分泌されるためです。

脂肪細胞は余分なエネルギーを脂肪の形にして蓄える働きをしています。 この脂肪細胞に脂肪がたくさん蓄えられるほど、阻害物質の分泌が高まることが判っています。
阻害物質が分泌されると、血糖値を下げるためにインスリンが分泌されても、十分な効果を発揮できなくなります。 こうして血糖値の高い状態が続くようになるのです。
糖尿病はまず食事と運動によって、肥満を解消し、それで足りない時に薬やインスリンの助けを借りて、 多方面から対処していかなければならない病気なのです。
しかし、早期の発見であれば適切な食事と運動を習慣づけることで、健康な人とそれほど変わらない生活をおくることができます。 あなたがもしも健康診断で再検査を促された場合は、決して放置せず、すぐに受診して血糖値のコントロールに取り組みましょう。
